犬について
☆ 犬の正式名 ☆
犬の学名は、「カニス・ファミリアリス」
学名は全てラテン語で、「カニス=イヌ、ファミリアリス=〜のような」という意味で、「イヌのような動物」という学名です。


☆ 動物分類学上の犬の呼び方 ☆
動物界 (どうぶつかい)−脊椎動物 (せきついどうぶつ)−羊膜亜門(ようまくあもん)−哺乳綱 (ほにゅうこう)−獣亜綱(じゅうあこう)
−真獣下綱 (しんじゅうげこう)−猛獣有蹄類(もうじゅうゆうているい)−食肉目 (しょくにくもく)−裂脚亜目(れっきゃくあもく)
−イヌ・ネコ上科−イヌ科−イヌ群−イヌ属−イヌ種−家犬


☆ 分類学上の位置 ☆
食肉目・・イヌ科は、10属35〜38種あります。

イヌ属の分類

  1. シメニアジャッカル
  2. ヨコスジジャッカル
  3. セグロジャッカル
  4. キンイロジャッカル
  5. ニホンオオカミ
  6. コヨーテ
  7. アメリカアカオオカミ
  8. ディンゴ
  9. ハイイロオオカミ
  10. イヌ(イエイヌ)


ここでいうイヌは分類学上のイヌ科のことで、犬はイエイヌのことを言います。



犬の祖先はオオカミ!?
犬の祖先についてはこれまでジャッカル説、オオカミ説、野生犬種説などがありましたが、
2002年11月、654犬種と38種のオオカミのミトコンドリアDNAを分析した結果、
家畜化されたオオカミであるとScience誌において発表されました。

これはスウェーデン、アメリカのグループが、共通する遺伝子の配列を調べて、
何世代にもわたる系統を検討した結果だそうです。
初期の犬に4系統のオオカミの血が混じっていたそうです

では、いったい世界のどこでいつオオカミが犬になったのか・・

古い祖先に由来する子孫集団ほど、長い間に多くの遺伝的な変異を生じているという説があり、
これを目安にどこの地域の犬がもっとも遺伝的な変異が豊富かを調べると、
それは、東アジアの犬であったようです。
ここから、アジア、ヨーロッパ、アメリカの順に広がっていったようです。

また、最古のイヌの化石はオーストラリアの野営地から発見されたもので、放射線炭素による
年代測定の結果、三万年前と判定されたものです。
コヨーテとオオカミが 100万年前に分岐したという化石的な根拠で標準化した変異率の逆算から、
犬がオオカミから離れて犬となったのは、約1万5千年前と推定されています

さて、日本犬のルーツはというと、
約一万年前に東南アジアから縄文人とともに渡来した縄文犬であるといわれています。
このうち、北海道に渡ってきたのが北海道犬(アイヌ犬)の祖先という説が有力だそうです。



人間と暮らすようになったのは?
私たち人間と犬が一緒に暮らすようになったのは、遺跡の調査の結果などから、
1万5000年〜1万2000年前ごろと考えられています。
約1年前というのは、ちょうど日本では縄文時代が始まった頃です。
少なくとも中石器時代には人間と犬は共同生活をしていたことは確かなようで、
サハラ砂漠にある石器時代の壁画にも、人間と協力して狩りをする犬の絵が描かれています。

採集狩猟生活をしていた石器時代の人間にとって、犬は危険を知らせてくれたり狩りの手助けをしてくれ、
そのかわり犬たちは安定した食糧と住む場所を得られた..といういうようなことではないでしょうか。
私たち人間は犬にエサを与えることで、自分たちが持っていない犬の能力を利用しました。
また、犬もエサを与えられることで、さらに人間に近づいていったと考えられます。

ネアンデルタール人は、野生のイヌを食べていたが、クロマニョン人は野生のイヌを
友としたのである、この差がやがてネアンデルタール人を滅ぼした・・・という説も
あるほど、採集狩猟生活人は犬の能力を利用したようです。

人間とかかわりを持つようになったのは、人間となじみのある牛や馬といった動物よりも、
犬のほうが早いようです。

犬には 獲物を捕らえたり、外敵が侵入しそうなとき、いち早くそれをキャッチして、
吠えたり追い立てたりする能力があります。

武器や外敵を防ぐための頑丈な家のなかった太古の人間にとって、
犬はとても魅力的な存在だったはず・・・・。
犬がはじめて会った人によく吠えたりするのは、「警戒心」と見知らぬ人物が来たという「飼い主への連絡」
と考えられています。

また、人間が生活場所の周辺に捨てていた残飯が、犬をひきつけたようです。
それとともに、犬にとって人間は獲物の対象ではなかったことが、人間と犬との関わりができた大きなポイントといえるでしょう 。

こうした関わりの中で、野生のオオカミに始まって、わずか1万年あまりの間に
人間は犬の能力をさまざまに引き出し、生活に役立てるようにしてきたのです。

現在、犬の能力をうまく利用し、生活に役立てているものがこれだけあります。
@ワーキングドッグ(牧羊犬、荷役犬、軍用犬、警察犬など)
Aガードドッグ (番犬)
B盲導犬、聴導犬、介助犬などのヘルパー・アニマル
C救助犬
D猟犬
E愛玩犬

20世紀に入ってペットとして動物を飼う人々が増えてくると、
動物が人間に与える「癒し」 の効果が注目されるようになりました。
特に身体に障害を持つ人達が盲導犬や聴導犬といったアシスタント・ドッグを身近に置くことで、
単に不便さが解消されただけでなく日々の生活にハリが出て積極的に行動できるようになったという
精神的な効果が報告され始めました。

1970年代にはアメリカで農場滞在型の体験スクールを開催していた「グリーン・チムニーズ」 が
虐待を受けた子供達の精神的なケアを行うために積極的に子供達に動物との触れ合いを
持たせることで従来のカウンセリングなどで癒しきれなかった心の傷を癒し更正や自立を促す成果をあげ始め
人と動物が共に生活することで生まれる精神的・肉体的な関わりに強い関心が向けられるようになりました。

このような効果を研究するために1970年代後半にアメリカでデルタ協会が創立され
獣医師や心理学者達が協力して、「人と動物との絆(ヒューマン・アニマル・ボンド=HAB)」
の研究が始まりました。

現在ではHABの研究がすすみ医療現場でも「動物介在活動(AAA)」 や
「動物介在療法(AAT)」といった活動が積極的に行われるようになり
身体的に障害のある人や精神的に障害のある人長期療養患者やお年寄りの心を癒す効果が
高く評価されています。



飼いイヌ型

パリア型

スピッツ型

ハスキー型

シープドック型

マチフス型

グレイハウンド型

ピンシェル型

ハウンド型

スパニエル型

プードル型

テリア型

参考図書
「イヌの力」 今泉忠明 平凡社
「犬の生態」 平岩米吉 築地書館
「イヌ科におけるイヌの系統的位置」今泉吉典




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